ふるさとの子どもたちの 歴史や文化を学ぶ「場」に  合田俊幸

「塩狩峠」連載開始から50年を迎えたこの春も塩狩峠には多くの花見客が訪れている。この一帯では38年前、鉄道員や地域の人たちが「一目千本桜」を目指しエゾヤマザクラを植え始め、今では燃えるように咲くサクラのトンネルを列車が行き交っている。サクラが見ごろのこの日は、ふもとの和寒中学校から1年生19人が10キロの道のりを歩いて峠へやって来た。石碑の周りでは長野政雄さんって?記念館の中では三浦綾子さんって?などとささやきながら郷土の歴史やゆかりの文化を学んでいるようだ。彼らにも、世界のどこかで「塩狩峠」を語る時が来るのだろう。

合田俊幸(「塩狩ヒュッテ」経営) 三浦綾子記念文学館 特別展『塩狩峠』「一粒の麦 いのちより重い愛の尊さ」 2016(平成28)年7月1日〜10月28日 パネル掲載文章

『塩狩峠』文庫本

関連記事

  1. 犠牲の意義 課題図書『塩狩峠』  宮島梧子

  2. 物語を〈聴く〉という、発見  田中綾

  3. 『塩狩峠』ミニ解説  森下辰衛

  4. 光世さんの声、綾子さんの瞳  山路多美枝

  5. 三浦夫妻の温かさにふれて  渡辺和子

  6. 『塩狩峠』のずばり“核心”に迫るQ&A  難波真実