青年はギターを膝に抱え、じっと恵理子を凝視していた。恵理子はなぜか、いまだかつてないときめきを覚えた。が、恵理子が視線をそらす前に、青年の視線がそれた。恵理子は、その青年の横顔に目を当ててから、ポプラのそばを離れた。
三浦綾子『果て遠き丘』「春の日 一」
『果て遠き丘』小学館電子全集
青年はギターを膝に抱え、じっと恵理子を凝視していた。恵理子はなぜか、いまだかつてないときめきを覚えた。が、恵理子が視線をそらす前に、青年の視線がそれた。恵理子は、その青年の横顔に目を当ててから、ポプラのそばを離れた。
三浦綾子『果て遠き丘』「春の日 一」
『果て遠き丘』小学館電子全集