西に広がる旭川は、数えるほどしかビルのない平たい街だ。その街の北寄りに、パルプ工場の吐き出す煙が、白くまっすぐに立ちのぼっている。もくもくと吐き出されているはずの煙が、絵に描いたように静止している。
三浦綾子『果て遠き丘』「春の日 六」
『果て遠き丘』小学館電子全集
西に広がる旭川は、数えるほどしかビルのない平たい街だ。その街の北寄りに、パルプ工場の吐き出す煙が、白くまっすぐに立ちのぼっている。もくもくと吐き出されているはずの煙が、絵に描いたように静止している。
三浦綾子『果て遠き丘』「春の日 六」
『果て遠き丘』小学館電子全集